この記事では、人生設計(ライフプラン)の立て方と、80歳まで働くことを実現するために必要な提案をします。
ライフプランを作成することで、将来への漠然とした不安が軽減できます。
記事の最後に、簡易なライフプラン表の見本を掲載しています。
人生設計(ライフプラン)を立てる参考にしてくださいね。
それは私たちが、長く生きられるようになったからです。
「働く」とは、労働以外にもボランティア活動や自己啓発、創作活動、生涯学習など、さまざまな活動があります。生き生きと人生を過ごしていくために、働くことはとても重要です。
人生100年時代と言われて久しいですが、100年と聞くと、何だか気が遠くなってしまいますね。
平均寿命が延びて、いずれは多くの人が100歳まで生きられるようになるのでしょう。
気になるのは、「健康な体で何歳まで働けるのか?」ということです。また、結婚するか結婚しないか、離婚、家族との離別など、将来何が起きるかはわかりません。
経済的な状況や精神的な充足感は人それぞれですが、誰もが豊かな人生を送りたいと願うのは当然です。
豊かな人生を送るためには、人生設計を立てることが大切です。人生設計をすることで、将来への漠然とした不安を軽減しましょう。
以下では、人生設計の立て方をお伝えします。まずは大まかに、自分の人生をどう生きるかを描いてみてください。
なぜ80歳までの働き方を考えなければならないのか?
80歳までの働き方を考えることを勧めるわけは、定年後の人生が長くなったからです。
令和5年に公表された日本人の平均寿命は、男性が81.09年、女性は87.14年です。
(参考資料:厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life23/dl/life23-15.pdf)
仮に65歳で定年退職したとしても、女性の場合、その後も20年ほどの時間があります。
その間、何もしないままでいたとしたら、どうなるでしょうか。心の輝きや表情を失ってしまうかもしれません。それによって、心にも体にも悪い影響が出てしまいそうですね。
人は、社会との接点を保つことで、精神や体や経済面で健康的な生活を送ることができるのです。
80歳まで「働く」ことが必要な主な理由
80歳まで働くことが必要かどうかは個人の状況や目標、価値観によって異なりますね。
80歳まで働くことを目指す理由として、以下が挙げられます。
- 長寿化と定年の延長
- ライフステージの変化
- 経済的な理由
- 自己実現と充足感
- 精神的な健康
①長寿化と定年の延長
平均寿命が延びたことによる、働く期間の長期化。
平均寿命が延びたことで定年年齢定が引き上げられ、働く期間が長くなったため。定年年齢は企業により違いがあるため、定年後も働くことを考える必要があります。
②ライフステージの変化
ライフステージ(年齢にともなって変化する生活段階)の変化による、働き方や職業選択の変化。
引っ越し、結婚、出産などの生活環境の変化により興味や価値観が変わるため、それに合わせた働き方や職業を選択する必要性がでてきます。定年後は社会とのつながりを維持したり、豊かな人生を過ごすために働くことが望まれます。
③経済的な理由
収入の確保や将来のための貯蓄。
子どもの教育費や住宅ローン、食費、医療費など、経済的な負担を軽減するため。また、退職後の生活費や予期しない出費に備えたり、自分の貯蓄や年金が十分ではなかったりするなどがあります。
④自己実現と充足感
今までやりたかったことに挑戦したり、新しい分野で自己成長したいなど自己実現を図るため。
自分の夢を実現するために、新しいスキルを習得したり、新しい環境で働くことで充実感を得るため。趣味や社会貢献をすることで、心の充足感を持つためなどがあります。
⑤精神的な健康
心をリフレッシュするため。
セカンドキャリアを実現することで、気持ちをリフレッシュしたり、新しい環境によってモチベーションを上げたりするため。人とのコミュニケーションを図ることで孤独感を避けるためなどがあります。
特に定年後は心の健康を保てるようにすることが大切です。何もしないでいると、社会から取り残されたように感じてしまうかもしれません。心豊かに過ごすには、誰かとつながりを持つことも必要です。
以下では、長く働くためのポイントをお伝えします。
80歳まで働ける働き方を実現するためのポイント
80歳まで働くことを実現するためのポイントを、以下に記します。
- 健康管理をする
- 生涯学び続ける
- 柔軟な働き方
- 適切な職種選び
- 社会的サポートの活用
- ワークライフバランス
①健康管理をする
80歳まで働くためには、心も体も健康であることがいちばん大事です。自分でできる健康管理はぜひ行っていきたいことです。
- 定期的な健康診断を受ける
定期的な健康診断を受け、体調管理に努めましょう。 - 運動習慣を身につける
日常的に適度な運動を行い、体力を維持しましょう。
筋トレとストレッチ、散歩をしましょう。 - バランスの取れた食事を心がける
栄養バランスの取れた食事を心がけ、健康を保ちましょう。
②生涯学び続ける
長く仕事をしていくためには、社会情勢に対応することが必要です。
自分の知識を高めるために、生涯学習を続けることで、さまざまなスキルを身につけていきましょう。
- スキルの更新
新しい技術や知識を学び続けます。仕事に必要なスキルだけでなく、趣味や自分がやりたいことに関連するスキルを磨くことも大切です。 - 資格取得
業務に関連する資格を取得し、専門性を高めることで長く働ける環境を作ります。
③柔軟な働き方
年代によって働き方を変えて、体の負担を軽減していきましょう。
- リモートワーク
リモートワーク(在宅勤務)など、柔軟な働き方を取り入れることで、体力的な負担を減らします。 - パートタイム
フルタイムではなく、パートタイムでの勤務を選ぶことで無理なく働けるようにします。
④適切な職種選び
楽しく働けることが長く働き続けるポイントです。やりたいことや、やりがいのある働きを見つけていくことが大切です。
- 体力的に無理のない仕事
デスクワークやコンサルティング、教育など、体力的に負担の少ない仕事を選びましょう。 - 興味・関心のある分野
自分が情熱を持って取り組める分野の仕事を選ぶことで、長く働き続けるモチベーションを保ちます。
⑤社会的サポートの活用
自分だけの力で頑張ろうとせず、公的機関や民間の支援を活用しましょう。情報量の多さに加えて、時間短縮にもなります。
- シニア向けプログラム
自治体や企業が提供するシニア向けの職業訓練プログラムや再就職支援を活用しましょう。
⑥ワークライフバランス
仕事とプライベートのバランスを考えて、仕事と生活の両方を充実させましょう。
- 休暇の確保
適度に休暇を取り、リフレッシュする時間を確保しましょう。 - 趣味の時間
仕事以外の趣味や興味を持つことで、心身のリフレッシュを図ります。 - ボランティア活動
ボランティア活動を通じて社会とのつながりを持ち続けることで、精神的な充実感を得ることができます。
これらのポイントを踏まえながら、自分に合った働き方を見つけ、80歳まで働けるように人生設計を立てていきます。
人生設計(ライフプラン)の立て方
ライフプランは【短期・中期・長期・老後】に分けて、働き方の目標を立てるようにします。
まず、自分の目標や夢を考え、大きなライフイベント(人生の節目)と人生三大資金の出費時期を書き出していきます。
短期的な目標のほうが作りやすいですが、ここでは80歳までの長期的なライフプランをざっくり作る方法をお伝えしていきます。
大きなライフイベント(人生の節目)とは?
女性の人生に大きな影響を及ぼすライフイベントは、結婚・妊娠・出産・育児です。
必ずしもこの過程を経るとは限らず、今は育児に参加する男性も増えています。
しかし、これらの予定があるのでしたら、女性のほうが働き方や育児の負担は多くかかります。来るべき時に備えて早めに計画を立て、資金作りや働き方を考えていきましょう。
そして、もう一つの大きなライフイベントは定年ですね。
自分の価値観に基づいた生活を送ることが、最も幸せを感じられるものです。
あなたにとっての豊かな人生とはどのような生き方でしょうか?
上記でご紹介した【80歳まで「働く」ことが必要な主な理由】を参考に、少し考えてみましょう。
人生の三大資金とは?
多額なお金が必要となるのは、「人生三大資金」と呼ばれるものです。
「人生三大資金」とは、以下の3つです。
- 住宅資金
住宅購入費用、リフォーム代、家賃など。 - 教育資金
子どもにかかる費用-学校、塾、習い事など。 - 老後資金
定年後の生活費-年金だけでは足りない費用。
生活するには、お金が必要ですね。
これらの出費に備えた働き方を検討しましょう。
蓄えがあれば、将来、収入にとらわれずに仕事を選択することができます。
ライフプラン表を作成する
ライフプラン表を作るメリットは、目標を実現するためには、「いつ頃に何を始めたらよいのか」が明確になることです。
また、大きなお金の流れがあることを予測しておくことで、必要な資金を把握しそのための準備を計画することができます。
ライフプラン表のイメージ
■A子さん(独身・30歳・会社員-経理事務、2年後に結婚することが決まっている)をモデルにした、80歳までのライフプラン表です。
- 目標ややりたいことを決める
A子さんは、現職を続けながら結婚、出産、子育てをすることを決めました。
老後の蓄えをしておきたいので、定年後もパート勤めをする予定。70歳以降は自分が本当にやりたいことで収入が得られたらいいなと思っています。
起業の準備は早めに始め、会社勤めの間に副業として試しながら土台を作っておきたいと考えています。 - 大きなライフイベントを記入する(ライフプラン表に赤字で記載)
結婚、出産、定年退職。 - 人生三大資金を記入する(ライフプラン表に緑色で記載)
マイホーム購入、高校入学、大学進学。老後の資金は、退職金と年金、そして起業で得る収入を活用して豊かに過ごしていく予定です。 - その他(ライフプラン表に青字で記載)
子どもが小学校や中学校に入学するタイミングで、今の仕事を続けるか、転職するかを考えようと思っています。A子さんには経理の仕事以外にやりたい仕事があり、年齢が若いうちに挑戦したいと考えています。
▼<見本>A子さんのライフプラン表
A子さんのライフプランは、夫の意見や結婚、出産後の状況によって変わることも考えられます。生活の節目や変化があれば、その都度プランを見直して調整していけばよいでしょう。
大まかなライフプランを立てたならば、次に、短期のライフプランを実現することを考えていきます。
※短期のライフプランの立て方については、別の機会にご紹介しますね。
働き方や考え方が多様化する現代では、女性のライフプランに決まった答えはありません。ライフプランは、自分の価値観や目指す目標に基づいて、自分自身で描いていくものです。
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