面接に落ちて、「やっぱり私ってダメなんだ…」と落ち込んでいるあなたへ。
いいえ、あなたは決してダメな人なんかじゃありません。
誰でも、面接に落ちたときには気持ちがヘコンでしまうものです。
何度も不採用になると、「私ってどこにも必要とされていないんだ」と自分を全否定してしまうことがあるかもしれませんね。
でも、採用されなかったのは、あなたの能力が企業の意向に沿わなかっただけなのです。
企業によって、必要とする人材内容はさまざまです。ですから、それほど自分を責める必要はありません。
とはいっても、負の感情は引きずってしまうものですよね。
この記事では、落ち込んだときの気持ちの切り替え方や、以前私が採用担当として面接を行った際の体験談なども交えながら、前向きになる5つのヒントをお届けします。
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落ちたときこそ、自分を責めないで!
面接に落ちたときは、つらいですよね。
特に、心から入りたいと思っていた企業であれば、そのショックはなおさら大きいものです。
たとえ「受かればラッキー」と思っていたとしても、不採用の通知は、やはり心にダメージを与えます。
落ち込むのは、当然です。
でも――
面接に落ちることは、誰にでもあります。
決して、あなただけの問題ではありません。
採用は、いろいろな事情が重なって決まるものです。
その背景には、応募者には見えない“企業側の理由”もたくさんあります。
そのあたりについては、次の章で詳しくお話ししていきますね。
ですから、「私が悪かったから……」と、自分を責めすぎないでください。
あなたは、ダメだったわけではありません。
面接に落ちたとき、気持ちを切り替えるには?
面接に落ちたあと、なかなか気持ちを切り替えられないのは、
「頑張ってきた」「期待していた」という思いが強かったからですよね。
「一生懸命準備して臨んだのに、報われなかった」
悔しさや悲しさが簡単に消えないのは、それだけ本気だった証でもあります。
気持ちを切り替える【5つのヒント】
心を整理するには時間が必要です。まずはひと呼吸おくところから、少しずつ動いていきましょう。
② 誰かに話してみる
③ 落ち込む時間を自分に許す
④受け入れる
⑤ 嫌な気持ちを声に出して発散する
①ひと呼吸おく
落ち込んでいる直後は、どうしても自分を責めたり、ネガティブな感情にのまれてしまいがちです。
そんなときには一度「立ち止まって深呼吸」しましょう。
感情に距離を置き、冷静さを取り戻すことができます。
気持ちを落ち着けることで、次の行動への準備が整います。
②誰かに話してみる
誰かに話すことで「自分だけじゃない」と思えたり、新しい視点をもらえたりすることもあります。
抱え込まずに共有することで、心が軽くなります。
③落ち込む時間を自分に許す
無理に前向きにならなくても大丈夫ですよ。
心の整理には時間がかかるものです。だから、焦らなくていいんです。
落ち込んだ経験が、あとになって「自分に必要な時間だった」と思える日がきっと来ます。
④受け入れる
結果を受け入れることが、少し前に進む第一歩です。
少し気持ちが落ち着いてきたら、「これは、自分を見つめ直すチャンスかもしれない」と思ってみてください。
⑤嫌な気持ちを声に出して発散する
落ち込んだ気持ちは、いつまでも心の中に溜め込まないことが大切です。
ネガティブな感情は、できるだけ早く手放してしまいましょう。
たとえば、声に出して「気持ちを切り替える宣言」をしてみてください!
▼自分のせいじゃないと宣言する
「〇〇会社とは初めから縁がなかったんだ~!」
※「ここに入らない方がいい」と教えてくれたのかも!
→あえて選ばなかった、相性が合わなかっただけかもしれません。
▼未来に目を向ける!
「別の選択ができるから、かえってよかった!」
※あなたには、他にも可能性がある!
→ 今度こそ自分の力が活かせる職場が見つかるかもしれません。
▼自分を上げるポジティブワードを発する!
「〇〇も△△も▢▢だってできるのに、私を採用しないなんて大損だよねー!」
※例「パソコンも使えるし、整理整頓も得意。誰にでも笑顔であいさつできる私を逃すなんて!」
→ 技術だけではない! あなたの魅力は、日常のふるまいや人柄にもあります。
つらい気持ちを認めたうえで、少しずつ前を向いていけたら大丈夫。
自分を否定せず、今日も「ぼちぼち」でいきましょう!
落ちたのは ”あなたのせい” だとは限りません
採用というのは、実力や人柄だけで決まるものではないのです。
実際には、企業側の都合や “見えない事情” がたくさん関係しています。
たとえば、こんな理由があげられます。
- すでに内定予定の人がいた
- 配属予定のチームとの相性を重視していた
- 年齢や性別のバランスを考慮していた
- 他の応募者との「タイミング」の差だった
- 採用予定人数が直前で変更になった など
これらの事情は、応募者からはまったく見えませんし、どれだけ準備をしてもくつがえせないことです。
だからこそ、「落ちた=否定された」ではないということを、まずは心に留めておいてください。
むしろ、企業の“ニーズ”にたまたま合わなかっただけ。
あなたの価値は、変わらずあなたの中にあります。
「ここではなかった」という結果が、あとになって
「本当に自分に合った場所に出会うための通過点だった」と思える日が、きっと来ます。
採用側が見ているポイントとは?
面接に落ちると、「自分に何が足りなかったのだろう?」と考え込んでしまうこともあると思います。
しかし、採用には企業側のさまざまな視点や事情がかかわっています。
企業が求めている人材は、「即戦力」や「専門スキル」だけとは限りません。
むしろ、「チームの雰囲気に合うかどうか」「一緒に働いて安心できるか」といった人柄や空気感を大切にしている企業も多くあります。
面接官としての立場から
私が採用担当として面接に立ち会った際のお話しをしますね。
実際に働いてもらわなければ、その人がどれだけできるかどうかは正直わかりません。
だからこそ、面接では「応募書類に書かれたこと」と「質問への受け答え」から、その人の人となりを見ようとしています。
たとえば…
- 質問に対して的を射た答えができない
- 話が脱線して長くなってしまう
- 自分の話ばかりしてしまう
こうした受け答えは、スキルや経歴が申し分なくても、マイナス印象につながってしまうこともあります。
実際、「この人はとても優秀だな」と思った方でも、そのときの職場ニーズに合わなかったために、残念ながら採用に至らなかったケースもありました。タイミングもあるのです。
面接では、スキルや経験だけでなく、協調性・柔軟性・やる気といった“人間性”も大きく見られています。
ですから、「落ちた=実力不足」とは言いきれないのです。
あなたの良さが必要とされる場所は、きっとどこかにあります。
それが「今、たまたまここではなかった」だけ。そう考えてみてくださいね。
採用される人になるにはどうすればいい?
採用面接で大切なのは、ただ「自分の経歴やスキルを語る」ことではありません。
重要なのは、相手(企業)がどんな人材を求めているかを理解し、それに沿って自分の強みを伝えることです。
たとえ職歴や経験が豊富でも、「その魅力が相手に伝わらなければ意味がない」という場面は少なくありません。
採用されるためのポイントは?
✔ 相手目線で話す
「私はこれができます」ではなく、
「御社ではこのスキルを活かしてこう貢献できます」と伝えることで、印象が大きく変わります。
✔ 第一印象と態度も大切
笑顔、あいさつ、話すスピード、姿勢なども“仕事ぶり”として見られています。
「一緒に働きたい」と思わせる雰囲気は、スキル以上に効くこともあります。
✔ 質問への答えは端的に、でも自分らしく
長く話しすぎない、でも冷たくならない。
相手が知りたいことをしっかり伝えることが大切です。
✔ 失敗談や弱みも、前向きに変換して話す
「こんな失敗がありましたが、こう乗り越えました」など、成長を伝えられると好印象に。
キャリアコンサルタントのサポートも活用を
「うまく話せない」「自分の強みがわからない」
そんなときは、キャリアコンサルタントに相談してみるのもおすすめです。
模擬面接やフィードバックを通して、あなたの魅力を「面接で伝わる形」に整えるサポートを行っています。
第三者の視点でアドバイスをもらうことで、グッと自信がつくこともありますよ。
まとめ
気持ちを切り替えるためには、以下の5つを試してみましょう。
- ひと呼吸おく
- 誰かに話してみる
- 落ち込む時間を自分に許す
- 受け入れる
- 嫌な気持ちを声に出して発散する
自分の良さを正しく伝えることは、誰にとっても難しいことです。
でも、視点を少し変えたり、伝え方を工夫するだけで、可能性は大きく広がります。
「あなたを必要としてくれる場所」は、きっと見つかります。
焦らず、あなたのペースで、少しずつ前に進んでいきましょう。自分の強みを「相手のニーズに合わせて伝える」ことが大切ですね。
職歴や経験よりも、面接での「伝え方」「印象」「タイミング」が重視される場合もあります。
友人に面接の練習をしてもらったりするのもよいでしょう。自分の知らない癖などを指摘してもらえることもあるかもしれません。
キャリアコンサルタントは模擬面接やフィードバックなども行っています。
「わたしはできる! だいじょうぶ!」――そんなふうに、自分を励ましてくださいね。
▼女性の人生を支援するコラムを書いています。