「ライターの仕事をしてみたいけれど、未経験でもなれるのかな?」
「Webライターになるには何をすればいいのかしら?」
という疑問についてお答えします。
誰でも、最初は未経験者です。
何事にもいえることですが、目標を叶えるには行動力が必要です。
ライターは書くことが仕事ですから、まずは文章を書いて発表する場を設けることから始めてみるとよいですね。
【Webか紙媒体か?】どのようなライターになりたいのかを明確にする
ライターの仕事には、新聞・書籍・雑誌などの出版物、Webメディアの記事、広告記事などの執筆があります。
あなたは、どのようなライターになりたいですか?
「仕事内容・働き方・収入」の面などから、自分が目指すライター業を具体的に思い描いてみましょう。
最初の段階では、紙媒体・Webメディアのどちらの執筆をしたいのか、を考えてみるとよいでしょう。
ライターの仕事内容
業界によって、ライターの仕事内容は異なります。
主な3つの業界での仕事内容は、以下の通りです。
出版業界 | Web業界 | 広告業界 |
新聞・書籍・雑誌・フリーペーパーなどの記事の執筆 | Webメディアの記事・ブログ・メールマガジン・ダイレクトメールなどの執筆 | コピーライティング・広告記事などの執筆 |
そのほかに、ドラマ・映画・アニメ・ゲームのシナリオの作成などもあります。
得意なジャンルを持って活躍をするライターもいます。
例えば、美容ライター、ファッションライター、グルメライター、トラベルライター、ブックライター、スポーツライターなどと呼ばれる人たちです。
近年は、紙媒体よりもWebメディアでの執筆の需要が高まっています。
Webライターの場合、SEO、マーケティングなどの専門知識があると活躍の場が広がります。
ライターの働き方
ライターの働き方は、大きく分けて2つあります。
- 出版社や編集プロダクションなどの企業で働く
企業所属のライターは、勤務する会社が発注する記事を書きます。就業場所や時間は、会社の就業規定に従います。
*採用試験の際、大卒以上の学歴が求められる場合があります。
得意ジャンルがあるなどスキルがあれば、中途採用の機会もあります。採用条件は学歴不問など企業によって異なりますので、求人の応募要項を確認しましょう。
*アルバイト、パート、派遣社員として勤務し、経験値を上げてから働き方を再構築するという方法もあります。 - フリーランスで働く
フリーライターは、さまざまな媒体やジャンルの仕事を受注できます。
働く場所や時間も自由に選択できます。
*自分で営業をして、自分の力で仕事を得ていきます。
*ライター未経験で営業が不慣れな方は、クラウドソーシングサイトを利用してみるのもよいでしょう。
クラウドソーシングサイトとは……
クラウドソーシングとは、インターネットを介して業務を依頼するビジネス形態です。クラウドソーシングサイトは、クラウドソーシングサービスを提供する運営会社が、インターネット上で、仕事の発注や受注の場を提供するサイトです。代表的なクラウドソーシングサイトに、ランサーズ、クラウドワークス、などがあります。
紙媒体が主流の時代は、ライティングは専門的スキルを持った人たちの職域でした。
Webメディアの執筆業務が拡大したことで、書く仕事の間口が広がりました。副業や兼業で働くライターも増えています。
ライターの収入
- 企業で働く場合
会社の給与体系によります。
*企業所属のライターは、固定給があり安定した収入を得ることができます。
*ライティング以外に、編集や雑務なども含めた給与となる場合が多いです。 - フリーランスの場合
実力や経験により、ゼロ円に近い人から高収入を得ている人までさまざまです。
*フリーライターの収入は、記事を執筆するほどアップします。企業所属ライターに比べると収入の安定性に欠けます。
フリーライターの場合、文字単価1円以上の仕事を得られるようにしたいですね。
文章を書き上げるには、時間と労力を要します。
低価格の仕事ばかりでは、労働時間に見合う収入を得ることができません。
しかし、ライター未経験者は、初めから単価の高い仕事を獲得するのは難しいものです。
まずは経験として、低価格の仕事を受けてみるという方法もありです。1つでも実績ができれば自信につながります。
それでも、安すぎる仕事は避けたほうがよいと思います。
1文字単価 0.1円~5円までの例を見てみましょう。
数円の違いで、受け取る報酬の額はこのように違いがあります。
- 0.1円 × 3000字 = 300円
- 0.2円 × 3000字 = 600円
- 0.5円 × 3000字 = 1,500円
- 1円 × 3000字 = 3,000円
- 5円 × 3000字 = 15,000円
自分なりの最低基準単価を決め、仕事を受ける際には必ず報酬額を確認しましょう。
ライターとして身につけておくべきスキルを磨き、文字単価の高い仕事を受注できることを目指すことがベストです。
そのためには、正しい日本語を書くこと、文章構成力を高めること、情報収集力や取材力を上げていくことも大切です。
初心者ライターに必要なスキルと準備すること
出版社の採用試験を受ける場合は、筆記試験や面接試験の対策を取る必要があります。
フリーランスのライターになるのであれば、特別な資格はいりません。
執筆できる準備が整えば、誰でもすぐに始められます。
とはいえ、仕事を獲得するには基本知識は必用です。
未経験者がライターになるために、最低限準備しておくもの、必要なスキルについてお伝えします。
ライターとして働くために準備すること
ライターの仕事をする際に、必ず準備するものは以下の3つです。
- パソコン
- インターネット環境
- 文章作成ソフト
企業に就職する場合は、会社の備品を使用しますが、上記3つは、ライターになるのであれば自宅に備えておくべきものですね。
準備①パソコン
紙媒体・Webメディアを問わず、ライティングはパソコンで行います。
原稿や資料の送受信にもパソコンを使用します。
・CPU:IntelはCorei5、AMDはRyzen5
Apple製品はM1、M2
・メモリ:8GB
・ストレージ:SSD256GB
メモリの容量が大きいほど、複数のアプリケーションを同時に動かすことができます。
Google Chromeで複数のウィンドウを開き、Microsoft WordやExcelなどアプリをいくつか起動して作業をしています。
準備②インターネット環境
パソコンを使って仕事をする際に、インターネット環境は必須です。
このような作業をします。
- 仕事を探したり、応募をする
- クライアントとチャットやメールで連絡を取り合う
- 仕事や資料の受理、執筆した記事や資料などの納品
- 記事を書くためのリサーチ
- 高品質な記事を書くためにWeb上のツールを利用する
準備③文章作成ソフト
文章作成ソフトは、以下の2つがよく使われています。
- Microsoft Word(ワード)
Microsoft社が開発・販売している文章作成ソフトウエア。Windows、Android、macOS、iOS向けがあります。 - Google ドキュメント
Googleが無料提供する、ウェブブラウザー内で動くワープロソフト。パソコンにインストールする必要がなく、 Googleアカウントがあれば無料で使用できます。
私はWordで記事を書いています。
Webライターを目指すのであれば、Googleドキュメントを使えるようにしたほうがよいですね。
ライターに必要なスキル6つ
ライターの仕事をしていくのであれば、以下は身につけておきましょう。
- 正しい日本語を書く
- 基本的なパソコンスキル
- リサーチ力
- 文章構成力
- 著作権の知識
- 一般常識
スキル①正しい日本語を書く
日本語の記事を書く場合、正しい日本語が書けることは基本です。
伝えたい内容を正確に、わかりやすく読者に伝える文章力を身につけましょう。
文章を書き慣れていない人は、ぜひブログを書き始めてください。
そして、家族や友人、知人に見てもらいましょう。「読みにくい、意味がよくわからない」といった意見を素直に聞いて、書き直すことが大切です。読み手の気持ちがわかり、ライティングスキルを上げる練習になります。
【第三者の意見を聞くことは重要です】
自分が書いた文章は、思い入れがあって客観的に読めない場合があるからですね。
ライターとなって仕事をする際には、書き上げて納品した記事は担当者や編集者がチェックをします。修正があれば朱入れ(あかいれ)原稿(赤字で間違い箇所に訂正指示を書き入れた原稿。「赤入れ」とも書きます)が返されますので、書き直して再度納品します。
初めて、朱入れ原稿を見るときは、驚いてしまうかもしれません。
赤字がびっしりの原稿はちょっとこわいですし、自分を否定された気持ちにもなるでしょう。でも、嫌にならずに、文章作りの勉強だと割り切ってくださいね。
かつて編集とライター業を兼務していた立場からいえば、赤字が入るのは、文章が未熟だからです。文章に間違いがない場合でも、企業独自の表記方法があって、修正されることもあります。
文章を修正されるのは、あなたを否定するのではなく、よりよい文章を作るための作業なのです。
ライティングスキルが上がったとしても、修正が入ることはあるでしょう。決して、あなたの人格を否定しているのではないことを心に留めておいてくださいね。
日本語の書き方に不安があるようでしたら、書き方の基本をまとめた >>【正しい文章の書き方の基本10】初心者ライター必見のスキル」をチェックしてみてくださいね。
ライターとして仕事を得るために、書籍やWebサイトから、正しい日本語の書き方やライティングのスキルを学んでおきましょう。
正しくわかりやすい文章を書くことは、ライターになるための基本のスキルです。文章を書く際には、読者が必要としている情報を、読む負担を少なくして伝えていくことが大切です。ライターとして身につけるべき「文章の書き方の基本」をチェ[…]
スキル②基本的なパソコンスキル
ライターの仕事はパソコンで行うため、パソコン操作ができることは必須です。
☑手元を見ないでキーボードの文字を打つタッチタイピングは、文字入力のスピードアップのため習得しておきたいスキルです。
▶おすすめのタイピング練習サイト >>my Typing (無料です)
☑文字の入力、メールの送受信、Word(ワード)やExcel(エクセル)のアプリケーションソフトは、操作できるようにしておきましょう。
文字入力は大抵Wordを使うため、Word操作は必須です。
Excelは使わなくてもすみますが、企業で働く際には、Excelで資料を作成することが多いです。
最近は、Wordの代わりにGoogle ドキュメント、Excelの代わりにGoogleスプレッドシートを使用する人が増えています。無料で使えるアプリです。パソコンにWordが入っていない場合は、Google ドキュメントを使えば費用がかかりませんね。
☑アプリケーションソフトの基本操作は、お金をかけて教室に通わなくても、動画配信で学習できます。金子晃之(かねこあきゆき)さんのYouTubeがわかりやすくおすすめです。
「Wordの使い方・初心者入門講座【完全版】」
「Googleドキュメントの使い方・初心者入門講座【完全版】」など、YouTube 検索 してみてください。
スキル③リサーチ力
質の高い文章を書くために、リサーチをすることは重要です。
リサーチは、「調査」や「研究」という意味です。リサーチ力とは必要な情報を調べる能力を指します。インターネットで何かを調べることを「検索」といいますね。
リサーチは、検索よりもさらに深く調べて調査をすることです。
調べた情報に信頼性があるのか、正確性はどうなのかなど、知りたい情報をさまざまな観点から調べた上で情報を整理し、記事を作成することが大切です。
情報を得る媒体は、検索エンジンやSNS、動画サイトといったインターネットだけでなく、書籍や新聞、論文、テレビ番組、ニュースなどいろいろあります。
政府機関の情報、専門者や有識者の意見など、信頼性が高いといわれているところからの情報を収集しましょう。
マスメディアや専門家とはいえ、考え方の違いもあるため、各社・各人の見識を比べたり、賛成意見ばかりではなく反対意見なども調べて、総合的に判断する力が必要です。
スキル④文章構成力
わかりやすく読みやすい文章は、構成がしっかりしています。
「文章の構成」とは、文章全体が成り立つように、それぞれの文章を組み立てることです。
読者の読む負担を軽減するためにも、伝わりやすい文章構成は必須のスキルです。
書く媒体や目的によって、文章の構成方法は異なりますが、ここでは、Webライティングでよく使われている「PREP法(プレップほう)」についてお話しします。
その他の文章構成方法は別記事に記載してありますので、併せてお読みください。
ライターに求められるスキルの1つは、読みやすくわかりやすい記事が書けることです。文章構成がしっかりしていると、文章はぐっとわかりやすくなります。文章構成とは、文章全体が成り立つように、それぞれの文章を適切に組み立てることです。[…]
▶PREP法とは
PREP法は、「結論」→「理由」→「具体例」→「結論」の順で、文章を構成します。
「PREP」とは
・Point(結論・要点)
・Reason(理由)
・Example(具体例)
・Point(結論)
の頭文字を取った言葉です。
PREP法の利点は、結論が先にあるため「伝えたいことが何か」が、すぐわかることです。
Webライティングでは、推理小説のように、最後まで読まなければ結末がわからないという書き方はしません。結果は最初に書くことがベストです。
知りたい目的があってサイトに訪れた読者は、いつまでも結果がわからなければ、サイトから離脱してしまいます。結果がわかった読者が、結果に対して「それはなぜ?」「どうしたらそうなるの?」と、興味を示して読み進めてもらえるような文章構成がよいのです。
読者は膨大なWebサイトの中から、知りたい情報を検索して訪れてきます。「知りたいことが全然載っていない」と思われないように、「Web記事はPREP法で書く」が基本です。
伝えたい内容によって、さまざまな文章構成の型があります。
PREP法よりも簡単な説明で構成するSDS法など、そのほかの文章構成法は、こちらの記事にまとめてあります。
>>【文章構成の基本】型を使って読みやすくわかりやすい文章を書く
スキル⑤著作権の知識
ライターの仕事をする際に、他者の書籍やWebサイトから文章を引用することがあります。その際は、著作者の許諾を得る必要があります。著作者には著作権があるからです。
著作権は、著作者の権利を守るものです。著作者の著作物は、他人に模倣されないように保護されています。無断で利用した場合は、著作権侵害で損害賠償の請求をされる恐れがありますので気をつけましょう。
ライターの仕事をしていれば、いつかは引用を利用した記事を書く機会があるでしょう。引用の知識はライターとして知っておくべきものです。
引用をする際には、ルールがあります。
引用の要件を満たしていれば、著作者の承諾を得なくても著作物を利用できます。
著作権については以下に詳しく書いています。大切な事柄ですのでこちらの記事 「>>【著作権とは?】引用と転載の違い 」をご覧いただくか、公益法人著作権情報センターのサイトを閲覧しておきましょう。
ライターにとって、著作権の知識は必用不可欠です。著作権侵害のトラブルに見舞われないように、著作権をきちんと理解しておきましょう。ライティングの際に、他者の書籍やWebサイトから文章や画像などを参考にする場合があります。しか[…]
スキル⑥一般常識
仕事は人と人とのやり取りで行われます。
顔を合わせることなくインターネット上ですべての仕事が完結できたとしても、常に相手がいます。
対面でもインターネット上でも、常識のある行動を取ることが大切です。
▶一般常識の例
- 時間・期日を守る
約束をした時間や期日を守ることは基本的なことです。特に納品の期日は厳守です。やむを得ず期日を過ぎる場合は、事前に必ず連絡を入れましょう。 - 報告・連絡・相談をする
・報告する決まりがあればその指示に従います。指示がなくても、納品までの期間が長いときには、途中で仕事の進捗状況などを報告すると信頼性が増します。
・不在時にクライアントから連絡が入ったときには、必ず連絡を入れましょう。
・仕事上で不明な点があった際には自己判断するのではなく、クライアントに質問をしたり相談をすることが肝要です。 - 正しい言葉・敬語を使う
対面、電話、メールにかかわらず、ビジネスマナーに準じた言葉遣いを身につけましょう。
クライアントと親しくなったとしても、距離感が近すぎる言葉遣いは避けたいものです。
正しい言葉や敬語を使うことは意外に難しいです。ライティングをする際にも役立ちますので、この機会に正しい言葉や敬語の学習をしておきましょう。 - 業務に関することを口外しない
クライアントの信頼を損なうことのないよう、業務内容を口外したり、書いた記事を無断で自分のホームページやSNSにアップしてはいけません。
対面の場合は、挨拶の仕方や身だしなみにも気を配りましょう。
ライター未経験者が仕事を始めるために自分をアピールする方法
フリーランスや副業の場合は、仕事を得るために自分の能力を知ってもらうことも必要です。
自分をアピールするために、最低限、以下のいずれか1つは発信しましょう。
- ブログを書く
- SNSを発信する
- ポートフォリオの作成
PR①ブログを書く
ライターの仕事を始める前に、ホームページを作ってブログを書くことをおすすめします。
ブログは、いわば自分の実力の見せ場です。
自分が思ったことを日記のようにずらずらと書きつらねるのではなく、Webライティングの手順に沿った記事を書いてみましょう。
Webライティングの練習にもなりますし、仕事の案件を応募する際に自分の能力を示す「ポートフォリオ」にもなります。
ホームページは、できればWord Press(ワード・プレス)で作りましょう。
Webライティングの仕事では、Word Pressで記事を納品する場合があるからです。
このCreative NanamiのコラムもWord Pressで作成しています。
「Word Press」を検索すると、「WordPress.org」(ワードプレス・ドット・オーグ)というサイトと「WordPress.com」(ワードプレス・ドット・コム)のサイトが出てきます。
一般的に、WordPressといえば、「WordPress.org」で作ることをいいます。
「WordPress.org」と「WordPress.com」の違いについては、エックスサーバー株式会社の副社長・最高技術責任者(CTO)のT部長の記事がわかりやすいです。
ブログについて調べていて、WordPressに「.org」と「.com」の2種類があることに気づいた方もいると思います。…
PR②SNSを発信する
ブログやSNSは、自分を知ってもらうためのツールとして名刺の代わりにもなります。
SNSはブログより手軽にできるため、SNSから始めるとよいでしょう。
ライター業を始めるお知らせをしたり、読者のためになる情報を発信していきましょう。
あなたの発する言葉があなたのイメージを作ります。
ですから、発信する内容は、グチや他者の悪口などネガティブな話を書くことは避けましょう。
苦労してブログを作っても、それだけでは集客はできませんから、ブログを作ったならばSNSでブログの紹介もしていってくださいね。
PR③ポートフォリオの作成
ポートフォリオ(portfolio)とは、「紙ばさみ」「折りかばん」という意味です。書類を持ち運ぶためのものですね。
ライターに求められるポートフォリオとは、「自分の作品や仕事の実績などを記載した作品集」です。つまり、自分に関するライティングスキルや作品の情報が詰められたものといえます。
就職活動をする際には、履歴書や職務経歴書を提出しますね。
履歴書は大抵の方が、書いたことがあるのではないでしょうか。
職務経歴書は、書いたことがない方が、いらっしゃるかもしれませんね。
■履歴書の職歴には、年月と社名・部署といった簡単な記載をします。
■職務経歴書は、履歴書に記入した職歴を詳しく書き表したものです。
職務で経験してきたこと、評価されたこと、取得した資格などをまとめ、自分の能力をアピールするものです。
ポートフォリオは、職務経歴書のように、自分の能力を相手に示すものとイメージしてみてください。
■ポートフォリオは、「紙で作る」「Web上で作る」の2つの方法があります。
1.紙で作る場合
サイズ:A4がおすすめです。
作成ツール:ツールで作成したデータをプリントします。
・Word、Excel、PowerPoint、CANVAのDocumentsなどで作成。
・ポートフォリオ作成ツールを使用して作成。
(デザイン性が高いポートフォリオを作成したい場合)。
・Webサイトを持っている場合
→ PDFに変換。
必要な情報をコピーしてWordに貼りつける、などをして作成。
2.Web上で作る場合
ホームページを作る
・Word Pressで、自分のホームページを作る。
・無料で開設できるブログを利用する
→ note、はてなブログなど。
ポートフォリオ作成ツールで作る
・ポートフォリオ作成サイトを利用する
→ RESUNME(レジュメ)、MATCH BOX(マッチボックス)など。
ポートフォリオに記載する主な内容(状況により取捨選択してください)
・顔写真
・経歴
・実績(実績があれば記載。その際、執筆した記事を無断で使用してはいけません。必ずクライアントの許可を取り、掲載が可能かを確認すること。掲載NGな場合もあります)
・得意分野(旅行、美容、グルメ、金融、不動産など)
・対応可能な業務(執筆、編集、校正、取材、インタビュー、Web制作など)
・資格、パソコンスキル
・参考単価(文字単価 または 記事単価)
・連絡先(メールアドレス、サイトのURL、SNSのアカウントなど)
※ポートフォリオ作成時の注意事項
ポートフォリオをWebツール(ポートフォリオ作成ツールなど)で作成したり、自分のWebサイトに掲載する場合には、自分自身の個人情報の扱いに注意してください。
※特に顔写真、連絡先などは、公開しても問題のないものを掲載するように気をつけましょう。
初心者ライターがライティングの仕事を獲得する方法
企業に就職をした場合は、仕事は会社の指示に従って行いますが、フリーライターは、自分で仕事を獲得しなければなりません。
ライター業を始めたならば、あなたはライティングのプロです。「私は初心者だから……」と卑下することは禁物です。自己アピールして、仕事を獲得していきましょう。
仕事を獲得する方法
ライターとしての自分をアピールする方法は、営業です。
「企業を訪問して作品集を見てもらう」という方法もありますが、会社を訪ねて売り込みに行くのは気が引けてしまいますね。
フリーランスライターが仕事を獲得する方法には、このようなものがあります。
- クラウドソーシングを利用する
- 求人サイトから応募する
- ブログ、SNSを発信する
- 出版会社やWebメディア企業に直接営業活動をする
- 知人や以前勤めていた企業から仕事を紹介してもらう
①クラウドソーシングを利用する
ライター未経験者にとって、活用しやすいのはクラウドソーシングでしょう。
クラウドソーシングとは、インターネットを通して企業が、不特定多数の人に業務を依頼するビジネス形態です。
代表的なクラウドソーシングサイトはこちらです。
- ランサーズ
日本最大級のクラウドサービスです。 >>ランサーズ - クラウドワークス
クラウドワークスも大きな規模のクラウドサービスです。 >>クラウドワークス
ほかにもクラウドソーシングサービスはありますが、あまり多くのサービスを利用していると収拾がつかなくなるため、この2つに登録をしておけばよいでしょう。
▶初心者でも獲得しやすい案件
・文字起こし
・モニター
・Webライティング(Webライティングの基礎知識が必要です)
②求人サイトから応募する
転職サイトですので、基本は企業勤めです。オフィスへの出勤が不用な仕事や請負携帯の仕事が掲載される場合もありますので、チェックしてみてもよいでしょう。
- doda
- リクルートエージェント など
③ブログ、SNSを発信する
ブログやSNSを発信して、仕事につなげましょう。
■ブログ(blog)は、ウェブ(Web)上の記録(log)を意味する「ウェブログ」の略語です。
ブログとは、何をするものなのでしょうか?
ブログは、自分の意見などを書いて発信するWebサイトです。1つの情報でも不特定多数の人に公開されるため、広く認知されたならば集客をすることが可能です。
あなたの発する情報に共感したり、価値を見いだすクライアントがいれば、仕事に結びつくこともあります。
代表的なブログサイトはこちらです。
- はてなブログ
- Amebaブログ
- Livedoorブログ
- 楽天ブログ
- note
- WordPress
①から⑤までは、無料で開設できるブログサービスです。
サービス会社が提供するブログ作成用のサイトを利用するため、手軽に始められる点がメリットです。サービス運営側の広告が表示されるため、読者にはストレスになることもあります。
⑥のWordPressは、レンタルサーバーやドメイン(URL)を自分で取得し、ブログのデザインも自分でカスタマイズします。
サイト構築の知識などが必要になるため、操作に慣れるまでに時間がかかります。収益性を上げたい人は、WordPressでブログを書く人が多いです。
■SNSは、「Social Networking Service(ソーシャルネットワーキングサービス)」の略語です。
すでに活用されている方も多いことでしょう。
SNSとは、登録した利用者同士のネットワークの構築を支援する、インターネットサービスです。ブログは一方的に情報を発信する要素が強いですが、SNSは双方向にコミュニケーションが取れます。
ライター同士のつながりを作れたり、情報交換などもできます。仕事の依頼がくる場合があります。
代表的なSNSといえばこちらですね。
- X(旧Twitter)
- YouTube
- note
- LINE
少し、デメリットのお話をします。
仕事の依頼がくればうれしいですが、リスクはつきものです。
ブログやSNSを通して仕事依頼がきた際に、注意しなければならない点をいくつかお伝えしておきます。
その勧誘は本物かどうか確かめた上で、返信することを心がけてください。
例えばこのような対策をしましょう。
・記載されているURLのリンクをクリックしない。
・会社名、電話番号を検索ツールから検索して、情報を集める。
会社のサイトが偽サイトであったり、偽フォロワーが会社の好評価をしている可能性などもあります。真偽を見極めるのはなかなか難しいですが、以下のような要求があったときには、仕事を受けることは避けたほうがよいでしょう。
▼気をつけたほうがよい依頼
- 会社名や仕事の内容などを明らかにしない。
- 商品の紹介記事を書くために、その商品を買わされる。
- 商品を購入してもキャッシュバックがあるといわれ、個人情報やクレジットカードを登録するように促される。
- 具体的な仕事の話がない段階で、個人情報やクレジットカードの登録を促される。
- 「あなただけに特別にお願いする」「極秘の案件」など、シークレット要素が強い。
- 投資の話や儲け話を持ちかけてくる。
- 実力をみるために、無償で1つ記事を書いてほしいと要求される。
(採用前に実力をみるために、テスト記事を書く場合もあります)
仕事の依頼で金銭を請求されることはありません。
自分で仕事を始める際には、リスク対策も考えておきましょう。
④出版会社やWebメディア企業に直接営業活動をする
気になる企業があればサイトを閲覧してみましょう。
- 採用情報を掲載している企業があります。募集要項を確認してください。
- 採用情報がない場合は、「お問い合わせ」に直接、営業メールを送ってみましょう。
⑤知人や以前、勤めていた企業から仕事を紹介してもらう
前に勤めていた企業が出版関係であれば、その会社から仕事を紹介していただく方法が最も確実です。
友人や知人に、ライター業を始めたことを話しておくこともよいでしょう。
「ライター業を始めて、仕事を探しているところなの」
「何か情報があれば教えてくれる?」
などと伝えておくことで、後から紹介を受けることもあるものです。
ライティングの仕事は、自分から動かなければ得られません。
何らかのアプローチをしていくことが肝心ですね。
出版会社に就職するのであれば収入は安定しますが、フリーランスのライターは収入が不安定です。最初はライティングの単価が低く収入が少ないこと、仕事を継続して得られるかどうかは不透明だからです。
今、お仕事を持っているのでしたら、毎月固定した収入があった上で、ライティングの仕事を少しずつ始めたほうが精神的に楽ですね。
「お小遣い程度の収入があればよい」ぐらいの気持ちで、まずは初めてみるとよいかと思います。
書くことが楽しいと思えたなら、仕事の幅を広げていきましょう。
もし、書くことがつらいのであれば、ライターの仕事はキツイかもしれません。
そんなときには、ちょっとひと休みすることも大切です。
私は書く作業は苦しかったりします。では、なぜ書く仕事を続けてこられたのかというと、やり遂げたときのよろこびと達成感があったからです。
数千円の仕事でしたが、初めて自分が書いた記事が媒体に掲載されたときには、とてもうれしかったことを今でも覚えています。
ライターとして仕事を続けていくのでしたら、得意分野を作っていく、コピーライティングやWebサイト制作も含めたライティングができるなど、他のライターとの差別化を図っていくことが望ましいですね。