『たいせつなこと』|心に余白を取り戻す、自分を受け入れる絵本

そのままの自分でいることの大切さを、やさしい言葉で伝えてくれる絵本です。

 
― 大人のための絵本棚 ―
 

物語の力を借りて、
読後の心がふっと軽くなる一冊をお届けします。

あなたの心に、やさしい灯がともりますように。

『たいせつなこと』は、身近なものの「たいせつなこと」を、
やわらかな言葉で繰り返していく絵本です。

スプーンや雨、草やりんご。
わたしたちの身の回りにあるものが、
ひとつずつ丁寧に描かれていきます。

それぞれの姿が語られたあと、
言葉はそっと、たいせつなところへと触れていきます。

ページをめくるたび、
静かなリズムが心に残ります。

足りないものばかりを数えてしまうあなたへ。

気づけば誰かと比べ、
できなかったことを胸の内に並べてはいませんか。

この絵本は、
いくつもの特徴が語られたあと、
言葉は静かに、ただひとつの「たいせつなこと」へと戻っていきます。

それは、飾りでも、評価でもない、
もっと奥にあるもの。

私たちは、
役割や成果という光の下で生きています。

しかしその明るさの中で、
いちばん置き去りにしやすいのは、
『自分自身の価値』なのかもしれません。

できるかどうかとは別の場所に、
すでに息づいているもの。

それを否定せず、
ただそのまま見つめてみること。

削らなくてもいい。足さなくてもいい……。

そう思えたとき、
心にはやわらかな余白が戻ってくるでしょう。

📖 書誌情報

『たいせつなこと』(The Important Book

作・絵:マーガレット・ワイズ・ブラウン/レナード・ワイスガード
訳:内田 也哉子(うちだ ややこ)
出版社:フレーベル館
初版(日本):2001年/原著初版(アメリカ):1949年
本記事掲載版発行年:2003年
ページ数:24ページ
ISBN:9784577022887
主な受賞歴・評価:コールデコット賞受賞歴をもつレナード・ワイズガードの絵と、マーガレット・ワイズ・ブラウンの言葉で紡がれた名作。物事の本質を見つめ、「そのものらしさ」の尊さを静かに伝える作品として、世代を超えて読み継がれています。
対象年齢:5歳頃から
※対象年齢は目安です。世代を超えて、大人の心にも深く響く一冊です。

📗 この物語が寄り添うとき

こんなときに、そっとひらいてほしい。

  • 役割を脱いで、ひとりに戻りたいときに
  • 自分には何もない、と感じてしまうときに

『たいせつなこと』は、身近なものの“たいせつなこと”を繰り返し見つめながら、私たちの心を静かに本来の場所へと戻してくれる絵本です。

絵本たちが、
そっとあなたの心に灯をともしてくれます。

今のあなたに寄り添う一冊が、
見つかっていたらうれしいです。

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