ほんとうの自分に出会う絵本3冊|怒りも、足りなさも、愛することも抱きしめる時間

ブランコに乗った少女のイラスト

怒りやさみしさを抱える日。足りない自分に焦る日。
8月は、ほんとうの自分と静かに出会う時間を届けます。

― 大人の絵本棚 ―

 

足りないものばかり見えてしまう日。

ひとりでいることや、
誰かを大切に思うことの意味を、静かに考えたくなる日。

そんな時間のそばに置きたい3冊があります。

怒りやさみしさ。
不完全な自分。
愛することと、生きること。

心の奥にあるものを、そっと見つめる絵本たちです。

今月は、ほんとうの自分に出会うための3冊をご紹介します。

怒りやさみしさ、
言葉にならない気持ちは、ときどき心の中で大きくふくらみます。

『かいじゅうたちのいるところ』は、
そんな感情を無理に消そうとせず、
そのまま隣に置いてみる時間をくれる絵本です。

心の奥にいる「かいじゅう」と出会い、受け止め、静かに戻ってくる。

その旅は、
大人になった今だからこそ、深く響くものがあるでしょう。

怒りも、孤独も、自分の大切な一部として抱きしめる時間です。


もっとできたら。
もっと違う自分だったら。

そんな思いに心が追いつかなくなる日があります。

『ぼくを探しに』は、
足りないものを探し続ける旅の中で、
自分らしい歩み方を見つけていく絵本です。

その全部が、自分をつくる時間なのです。

完璧ではないから、見える景色があります。

その静かなぬくもりを思い出させてくれる一冊です。


寄り添う二匹の猫のイラスト

誰かと生きること。

ひとりでいること。

その両方を抱えながら、私たちは時間を重ねていきます。

『100万回生きたねこ』は、
生きることや愛することを、静かに問いかける絵本です。

100万回という途方もない時間を重ねた先で、本当に大切なものは何なのか ──。

答えを提示するのではなく、
そっと胸の奥に灯りを置いてくれます。

読むたびに深く静かな余韻が広がる、特別な一冊です。


怒りやさみしさを抱える日があります。

足りない自分に焦る日があります。

誰かを想うことや、自分らしく生きることを考える日があります。

そんな時間は、
前に進めていないように見えて、
本当は心の奥で大切なものを育てている時間なのでしょう。

『かいじゅうたちのいるところ』は、心の奥にある感情を見つめる時間。

『ぼくを探しに』は、足りないまま進む時間。

『100万回生きたねこ』は、愛することと生きることを見つめる時間。

ほんとうの自分は、どこか遠くにあるものではないのかもしれません。

少し立ち止まり、
自分の心に耳を澄ませた先で、
静かに待っているのだと思います。

絵本たちが、
そっとあなたの心に灯をともしてくれます。

今のあなたに寄り添う物語が、
見つかっていたらうれしいです。