『かいじゅうたちのいるところ』|怒りもさみしさも抱きしめる、ほんとうの自分に出会う絵本

『かいじゅうたちのいるところ』は、怒りやさみしさを抱えた心に、そっと寄り添う絵本です。
心の中の感情と向き合いながら、ほんとうの自分に出会う時間を描いた名作です。

 
― 大人の絵本棚 ―
 

物語の力を借りて、
読後の心がふっと軽くなる一冊をお届けします。

あなたの心に、やさしい灯がともりますように。

いたずらをして叱られた夜、
男の子は、不思議な世界へ向かいます。

そこには、大きくて荒々しくて、怖い存在たちがいました。

自由に遊び、思いきり気持ちを解き放った先で、男の子は静かに気づきます。

心の奥で本当に求めていたものに。

この絵本は、
心の中にある怒りや孤独、甘えたい気持ちも含めて、

自分自身を抱きしめるような静けさを届けてくれます。

心がいっぱいになる日があります。

うまく言葉にならない気持ちほど、
胸の奥で大きくふくらんでしまうこともあるでしょう。

この絵本に出てくる「かいじゅう」たちは、
そんな心の奥にいる感情のようにも見えます。

怒りも、さみしさも、
誰かにわかってほしい気持ちも、
無理に消そうとせず、「今わたしはこう思っているんだな」と、
そっと隣に置いてみましょう。

心の中で暴れていたものが、
落ち着きを取り戻して、少しずつ静かになっていくことがあります。

ありのままの気持ちを抱えた先に、戻れる場所はきっとあるはずです。

📖 書誌情報

『かいじゅうたちのいるところ』(Where the Wild Things Are

作・絵:モーリス・センダック
訳:
神宮 輝夫(じんぐう てるお)
出版社:冨山房
初版(日本):1975年/原著初版(アメリカ):1963年
本記事掲載版発行年:2019年
ページ数:40ページ
ISBN:9784572002150
主な受賞歴・評価:1964年コールデコット賞受賞作。今なお世界中の子どもたちから支持され、「20世紀の最高傑作」と称賛されている名作です。
対象年齢:幼児から
※対象年齢は目安です。世代を超えて、大人の心にも深く響く一冊です。

📗 この物語が寄り添うとき

こんなときに、そっとひらいてほしい。

・気持ちをうまく言葉にできないときに
・怒ったあと、少しひとりになりたいときに

心の奥にある怒りやさみしさを否定せず、ありのままの気持ちを抱きしめる時間を静かに届けてくれる絵本です。

絵本たちが、
そっとあなたの心に灯をともしてくれます。

今のあなたに寄り添う一冊が、
見つかっていたらうれしいです。