『いどにおちたぞうさん』|自分の力を信じる時間をくれる、心があたたかくなる絵本

森の中を歩く象の絵

『いどにおちたぞうさん』から見えてくるのは、見た目や先入観だけでは測れない価値。
自分や誰かを信じる気持ちを思い出させてくれる絵本です。

 
― 大人の絵本棚 ―
 

物語の力を借りて、
読後の心がふっと軽くなる一冊をお届けします。

あなたの心に、やさしい灯がともりますように。

大きいから頼もしい。
小さいから力になれない。

私たちは知らないうちに、
そんな思い込みで物事を見てしまうことがあります。

『いどにおちたぞうさん』は、
さまざまな動物たちがひとつの出来事に向き合う物語です。

その姿を見つめていると、
私たちはつい、大きさや力の強さで物事を判断してしまうことに気づかされます。

けれど本当に大切なのは、
誰もが持つ役割や、
その人にしかない力なのかもしれません。

自分自身のことも、
目の前の誰かのことも、

少し違う目で見つめてみたくなる物語です。


自分にできることなんて、
たいしたことではないと思ってしまう日があります。

誰かと比べて、
足りないところばかりが気になることもあるでしょう。

この絵本には、
それぞれの動物が自分にできることを持ち寄る姿が描かれています。

そして最後には、
誰も予想しなかった存在が大切な役割を果たします。

その姿は、
私たちが見落としがちなものを思い出させてくれます。

小さく見える力にも、
その人にしかできない役割があるのかもしれません。

自分では気づいていない価値が、
誰かの力になっていることもあると感じさせてくれる一冊です。

📖 書誌情報

『いどにおちたぞうさん』(Elephant in a Well)

作・絵:マリー・ホール・エッツ
訳:田辺 五十鈴(たなべ いすず)
出版社:冨山房
初版(日本):1978年/原著初版(アメリカ):1972年
本記事掲載版発行年:2010年改訂版
ページ数:32ページ
ISBN:9784572003683
主な受賞歴・評価:モノクロの素朴なタッチのなかに、動物たちの温かさやいっしょうけんめいさが息づく一冊。アメリカを代表する絵本作家マリー・ホール・エッツによる、小さきものへの愛に満ちた、長く読み継がれている名作です。
対象年齢:小学低学年から
※対象年齢は目安です。世代を超えて、大人の心にも深く響く一冊です。

📗 この物語が寄り添うとき

こんなときに、そっとひらいてほしい。

・自分の存在が少し小さく感じられるときに
・誰かと支え合うあたたかさを思い出したいときに

どんなに小さく見える存在にも、その人にしかない役割があることを描いた絵本です。自分の価値を見失いそうな日に、そっと背中を押してくれます。

絵本たちが、
そっとあなたの心に灯をともしてくれます。

今のあなたに寄り添う一冊が、
見つかっていたらうれしいです。