『もりのなか』|想像の世界に耳をすます、秋の静けさにひたる絵本

森の静けさには、不思議と心を預けたくなる時間があります。
『もりのなか』は、大人になるにつれて忘れがちな自由な想像の力を、思い出させてくれる絵本です。 

 
― 大人の絵本棚 ―
 

物語の力を借りて、
読後の心がふっと軽くなる一冊をお届けします。

あなたの心に、やさしい灯がともりますように。

子どもの頃は、
空想の世界と現実の世界を行き来することが、ごく自然なことでした。

『もりのなか』には、
そんな懐かしい感覚が静かに流れています。

何かを説明したり、答えを見つけたりする必要はありません。

ただページをめくっているだけで、
心の奥にある自由な想像の世界が、そっと息を吹き返していくようです。

忙しい毎日の中で忘れがちな
「心の遊び場」を思い出させてくれる絵本です。

モノクロのページの向こうに、自分だけの色が見えてくるかもしれません。

大人になるにつれて、
目に見えるものを優先することが増えていきます。

けれど子どもの頃は、
空想の世界も、ぬいぐるみとの会話も、
自分だけの大切な現実でした。

『もりのなか』の男の子は、
そんな自由な想像の世界をのびのびと歩いていきます。

その姿を見ていると、
いつの間にか置いてきてしまった感覚を思い出すかもしれません。

心の中には今も、
誰にも見えない豊かな世界が広がっているのでしょう。

📖 書誌情報

『もりのなか』(In The Forest

作・絵:マリー・ホール・エッツ
訳:間崎 ルリ子(まさき るりこ)
出版社:福音館書店
初版(日本):1963年/原著初版(アメリカ):1944年
本記事掲載版発行年:2019年
ページ数:40ページ
ISBN:9784834000160
主な受賞歴・評価:1945年コルデコット賞オナー賞受賞。日本では、小学1年生の国語の教室にも採用された名作。子どもの空想の世界を肯定する物語です。
対象年齢:2歳頃から(読み聞かせ)、小学低学年(自分で読む)
※対象年齢は目安です。世代を超えて、大人の心にも深く響く一冊です。

📗 この物語が寄り添うとき

こんなときに、そっとひらいてほしい。

・自分だけの時間をゆっくり楽しみたいとき
・忘れていた想像する楽しさを思い出したいとき

誰の心の中にもある自由で豊かな想像の世界を、そっと思い出させてくれる絵本です。

絵本たちが、
そっとあなたの心に灯をともしてくれます。

今のあなたに寄り添う一冊が、
見つかっていたらうれしいです。